お正月はとっくに過ぎ去ってしまいましたが,本年もよろしくお願いいたします.一本目は軽い構造デザインネタで.
先日,友人が,こんな面白いラベルのワインを見つけたよ!と教えてくれました.それが写真右側のスペイン産の白ワイン.ラベルには,エンジニアにはお馴染みの構造システムのスケッチが並んでいます.
こんな変わったデザインをする人はそうそうおりません.実はこれマイク・シュライヒのデザインです.なんでエンジニアがワインのラベルをデザインすることになったのか,本人にお会いした時に直接聞いたところによると,このワインとの出会いはスペインだったそうです.その後,このワインメーカーの人と直接会ってラベルをデザインすることになったそう.
こんな変わったデザインをする人はそうそうおりません.実はこれマイク・シュライヒのデザインです.なんでエンジニアがワインのラベルをデザインすることになったのか,本人にお会いした時に直接聞いたところによると,このワインとの出会いはスペインだったそうです.その後,このワインメーカーの人と直接会ってラベルをデザインすることになったそう.
氏がデザインしたのは2014年のもので,それ以前のものは,写真左側の赤ワイン(これは2012年もの)のラベルのように,橋が並んでいます.これは,このワインの産地であるスペイン北東部のサンタ・クルス村(Santa Cruz)にある橋梁群だそうです.こちらも面白い.
話は少し逸れますが,マイク・シュライヒの構造システム図と言えば,下記の図がよく参照されます.実は私も自分の論文に引用したことがあります.二次元から三次元までの構造システム全体を非常に簡潔にまとめています.圧縮と引張を鏡のように反転させて配置していて,その関係性が分かりやすい.
The order of structures by Mike Schlaich, from [1] |
昨年,ドイツでのエンジニア教育について書く機会を頂き,そこにも書きました[2]が,レオンハルトから脈々と受け継がれている,シュトットガルト・スクールでは,まさにこの図が示すような,ホリスティックなアプローチで,構造エンジニアリングを教えているのが特徴だと思います.
閑話休題.このワインは日本でも簡単に手に入るようなので,橋梁あるいは構造デザイン好きのかたは話のネタに一本どうでしょうか.ちなみに,ワインについては全くの素人ですが,フルーティーで甘い,というよりは,すっきりとしたドライなタイプのものでした.ドイツでは10ユーロ前後で売られているようですが,値段相当の味わいと満足度でした.おすすめです.
ガバ・ド・シル(Gaba do Xil)
生産者はスペインワイン界の異端児
テルモ・ロドリゲス (日本語)
産地について(日本語)
ワインメーカーHP (英語・スペイン語)
[参考文献]
[1]
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Schlaich, M., 2006. Challenges in Education Conceptual and Structural Design. IABSE Symposium Report.
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[2]
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